和魂(にきみたま)

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【鼻マスク】の紹介と【空間のウイルス除去・除菌・消臭商品】に対する各機関の見解

マスクの品切れ継続中なので、1年くらい前に買っておいた私の手持ちのマスクも残りわずかとなってきました。花粉症の方は、もっと大変なのでしょうね。

なにかマスクの代わりになるものがないかと色々探していたところ、こんなものを見つけました!

 

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これは、鼻の穴に入れて使う「鼻マスク」なる商品です。

鼻の穴に入れて使用するの!?
・・・さすがにこれを使用するのには、勇気がいりますね。
誤ってクシャミでもしようものなら、でっかいハナク〇が出たと思われ兼ねないです。

 

 

あきらめて、別のものを探していると「ウイルス・菌・臭いを99%除去!」なんて文字が目に飛び込んできました。なにやら「二酸化塩素」を使用して、空間のウイルス除去・除菌・消臭をする商品とのことです。

このウイルス除去商品は、部屋や車などで使用する「据置タイプ」、身につける「携帯タイプ」、空間に吹き付けて使用する「スプレータイプ」があり、二酸化塩素を空間に充満させて、その強い酸化力を利用してウイルスなどを撃退する仕組みです。

これが使用上問題ないか色々調べてみると、使用者から「刺激臭」「せき込む」「のどの痛み」「息苦しい」などのコメントがあることに驚きました。

 

商品の製造メーカーは色々ありますが、主成分は二酸化塩素発生剤(亜塩素酸ナトリウム、天然ゼオライト)、二酸化塩素液、界面活性剤、シリコン系消泡剤などとなっています。二酸化塩素は、国内では紙、パルプの漂白、水道水の殺菌、プールの水の殺菌に使われ、食品添加物として小麦粉の漂白への使用が認められているものです。

 

過去には首からぶら下げるタイプの除菌商品で、次亜塩素酸ナトリウムを含むとの表示がある商品により、化学熱傷を起こす事件が発生していることから、2013年2月18日に消費者庁より使用を中止する呼びかけがあり、事業者が自主回収を行っていました。

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/130218kouhyou_1.pdf

 

 このウイルス除去商品に関して、各機関の見解がありましたので、抜粋して載せておきます。

 国民生活センター「二酸化塩素による除菌をうたった商品 部屋等で使う据置タイプについて」消費者へのアドバイス

さまざまな状況が考えられる生活空間で、どの程度の除菌効果があるのかは現状では分からない

 

二酸化塩素の放射がほとんど確認できないものがあった一方で使用開始当初に放射速度が大きくなるものもあり、使用に際しては注意が必要である。

 

二酸化塩素が食品添加物であること等を根拠に安全であるとうたっている銘柄があるが、必ずしも商品自体の安全性ではない。

 

国民生活センター「首からぶら下げるタイプの除菌用品の安全性 皮膚への刺激性を中心に」消費者へのアドバイス

首からぶら下げるタイプの除菌用品の中には、使い方によっては化学やけど等のおそれのあるものがありました。使用には注意しましょう。

 

 日本医事新報社「市販の二酸化塩素製剤の殺菌効果と人体への安全性は?」

 殺菌効果に一定の評価ができず、人体への安全性も確立されていない

 

殺菌効果からみると、二酸化塩素は次亜塩素酸ナトリウムよりも強力な殺菌作用を示しますが、閉鎖空間において二酸化塩素ガスを使用することは生体毒性の面から推奨されません。

 

日本学校保健会「Q&A 二酸化塩素による除菌等をうたった製品の使用について」

二酸化塩素は我が国では消毒薬としては未認可であることから、その使用にあたってはより慎重さが求められると考える。

 

日本においてウイルス感染を予防できる旨を商品の効果・効能として表示するには厚生労働大臣による医薬品としての製造販売承認が必要である。現状としては医薬品として販売されている製品はなく、雑貨として販売されているにもかかわらず不適表示・広告している製品がみられることから、注意が必要と考える。

 

二酸化塩素(CIO2)ガスは次亜塩素酸ナトリウム(ミルトン、ハイター等)の約2.5 倍の酸化作用を有し、芽胞を含むすべての微生物に有効である。しかし、診療所内などの環境消毒に二酸化塩素ガスを使用することは毒性及び効果などの点において勧められない。なぜなら、本ガスが眼や呼吸器系の粘膜を刺激して、咳嗽や喘息などの原因となる危険性があるからである。また、汚れが付着した環境に対するガス燻蒸法の消毒効果は弱い。さらに、本ガスは金属やプラスチックの劣化作用を示すからである。

 

おわりに

ウイルス除去商品は、普通に考えると二酸化塩素という酸化力の強いものを空間に充満させるので、それを人が吸い込んで何も影響がないとは思えないです。各機関の安全性に対する見解は、「現状分からない」や「推奨されない」と様々ですが、使用者から「刺激臭」「せき込む」「のどの痛み」「息苦しい」などのコメントが寄せられていることは事実であるので、私は使用しません。

 

なお、冒頭で述べた「鼻マスク」については、きちんと洗って使用すれば問題ないと思われますので、もし使用された方がいらっしゃれば感想をお聞かせください。

私も手持ちのマスクがなくなれば、「鼻マスク」を使用することになるかもしれません。